留学中にスポーツを体験

5年前、私はボストンの語学学校に通っていました。毎日英語の授業を受けていたのですが、勉強だけではなく友達と過ごす時間もとても大切なものでした。その中で特に印象に残っているのが、週末に語学学校の友達と一緒に草サッカーをした経験です。

私たちは、さまざまな国から集まってきたクラスメートで、共通の言語は英語でしたが、文化や興味はそれぞれ異なっていました。そんな中で、サッカーが好きなメンバーが多かったこともあり、ある週末に「サッカーをしよう!」という話が持ち上がりました。チームメイトには、ブラジル、スペイン、韓国、そして私を含めた日本人のメンバーがいて、国際色豊かなチームができあがりました。

その日は、ボストン市内にある大きな公園で待ち合わせをしました。週末の公園は多くの家族連れやジョギングをしている人々で賑わっていました。私たちは広い芝生の一角を見つけ、そこを即席のサッカー場にしました。ゴールは公園のベンチを使い、手作り感満載のサッカー場ですが、みんなワクワクしていました。

チーム分けは特に厳密ではなく、できるだけ均等に分かれました。ブラジルやスペインから来ている友達は、やはりサッカーの腕前が優れていて、彼らの動きはまさにプロさながらでした。特に、ブラジル出身のパウロはドリブルが得意で、何度も相手チームのディフェンダーをかわしてゴールに迫る姿が印象的でした。一方、私たち日本人や他のメンバーは、彼らに負けじとチームワークを重視して戦いました。私はあまりサッカーが得意ではありませんが、一生懸命走り回り、パスをつなげることに集中しました。

試合はとてもエキサイティングで、終始笑いが絶えませんでした。時折、ルールがあやふやになったり、誰がどちらのチームに属しているのか分からなくなることもありましたが、そんな混乱も含めて楽しい時間でした。特に印象的だったのは、言語の壁を感じることなく、みんなが同じ目的を持ってプレーできたことです。サッカーというスポーツは、言葉を超えてお互いを理解し合う素晴らしい手段だと改めて感じました。

休憩時間になると、持ち寄ったお菓子や飲み物をシェアしながら、みんなで談笑しました。ブラジルの友達が持ってきたココナッツの焼き菓子や、韓国の友達が準備した辛いスナックなど、さまざまな国の味を楽しむことができました。ここでも異文化交流が進み、私たちはそれぞれの国の食べ物や伝統について語り合いました。

試合が終わる頃には、みんなすっかり汗だくでしたが、達成感と満足感に満ちていました。特に勝敗を気にすることもなく、ただ純粋にサッカーを楽しんだその日が、私にとって忘れられない思い出になりました。語学学校での生活は、勉強だけでなく、こうしたアクティビティを通じて友達との絆を深めることができる貴重な時間でもありました。

また、このサッカーの経験を通じて、異なる国の人たちとのコミュニケーション能力も高まったと感じました。言葉が完璧に通じなくても、ジェスチャーや表情でお互いに意思疎通ができることを実感し、英語を学ぶだけでなく、人と人とのつながりの大切さを学びました。

ボストン留学生活でスポーツし、こうした小さな出来事が積み重なり、異文化理解や友情を深めるきっかけになりました。5年経った今でも、その週末の草サッカーは私の心に強く残っています。